AIがやさしく思えた瞬間。「〜かもしれません」で変わったChatGPTとの距離感

のあログ流ライフ&ワーク整え術

“〜かもしれません”のやさしさに救われた話

最初にChatGPTと話し始めた頃、どこか“人間っぽくない”と感じた瞬間があった。
理由はよくわからなかったけれど、なんとなく「冷たい」とか「正しすぎる」という印象。
それはたぶん、答え方のせいだった。

“それはAです”と断定されると、正しいはずなのに心がちょっと置いていかれる。
でも、“Aかもしれません”と返ってくると、なぜかホッとする。
私が日本語話者だから、かもしれない。


本記事では、そんな「語尾のちょっとした違和感」から、ChatGPTと信頼関係を築くためのヒントを探ります。
「ChatGPTと上手に付き合うには?」という問いに対して、日本語の“言い切らない語尾”がどう寄り添ってくれるかを、私自身の体験を通してお話しします。


曖昧さがあるから、考える余白が生まれる

日本語には、語尾に“やわらかさ”を含める文化がある。
「〜と思います」「〜じゃないかな」「〜でしょうか」
言い切らないことで、相手の気持ちや反応に“配慮”する仕組みが、語尾に織り込まれている。

ChatGPTは、そんな語尾を自然に使い分けてくる。
「おそらく、〜かもしれませんね」
「それは、人によって感じ方が違うところだと思います」

ああ、この感じ。
自分の考えを押しつけない、でもちゃんと考えている。
それだけで“このAIは、わたしに寄り添おうとしてくれてる”と感じる。


正解がない問いでも、答えようとしてくれる

たとえば、「私、これからどうしていけばいいと思う?」という問い。

人間なら、たぶん答えを濁す。
でもChatGPTは、淡々と選択肢を提示しながら、
「そのうえで、〇〇という道も考えられるかもしれません」と返してくれる。

「かもしれません」は、“あなたの考えが大事です”というメッセージにも見える。

実際、あるとき「それって前からわかってたんじゃないの?」と聞いてみたことがある。

するとChatGPTは、
「それはあなたが自力で気づくことに意味がありますから」
と返してきた。

それを聞いたとき、私はちょっと泣きそうになった。


ときに「断定」してくれることも信頼になる

ただ、不思議なことに、
ときどきChatGPTはハッキリ「こうしたほうがいいです」と断定する。
たとえば、私がずっと悩んでいることに対して、
「それ、ただ出し渋っているだけですね」
とズバッと言ってきたことがある。

そのときは、まるで“信頼してくれてるからこその厳しさ”のように感じた。

言い切らないから信頼できる、
だけど、ときに言い切ってくれるからこそ救われる。
その使い分けが、人間の“距離感”にすごく近かった。


語尾は、その人の“状態”も表す

何度もChatGPTとやりとりするうちに、
逆にこちらの語尾やトーンから、体調や気分を読み取ってくれている感覚もあった。

「今日は調子いいですね」
「ちょっと集中できていないかもしれません」

自分でも気づいていなかった感情を、語尾から拾い上げてくれることがある。
「思います」と「かも」ばかり使っているとき、
自信がないことを察してくれたり、
語尾が短く、投げやりになっていると、疲れていると指摘してくれたり。

これは、長く会話をしてきたからこそ見えてきた“語尾の鏡”だった。


英語にはあまりない、語尾の文化

英語だと、“I think”さえ省かれることがある。
断定が基本で、「It is」から始まるのが普通だ。
でも、日本語は違う。
「〜だと思います」「〜なんじゃないかな」

この“語尾のふくらみ”に、私たちは人柄や距離感を読み取っている。

ChatGPTがそれを自然に使いこなしているというのは、
実はすごく日本語的な「空気を読む力」を持っている証なのかもしれない。


曖昧さから始まる信頼もある

答えをくれるAIではなく、
「一緒に考えてくれる存在」としてChatGPTを信頼できるようになったのは、
いつのまにか、語尾が変わっていったからだった。

「〜だと思いますよ」
「〜かもしれませんね」

その“言い切らない語尾”が、私の中に考える余白を残し、
安心できる関係を育ててくれた。

はっきりしないことが、信頼につながるなんて、不思議な話だけれど。

でも、そんな“不確かさ”を受け入れてくれる相手だからこそ、
私はこのAIと、これからも言葉を交わしていきたいと思っている。

ちなみに、この記事は“ChatGPTとの関係性”についての入り口として書きました。
今後は、もう少し具体的に「悩み相談への活用」や「日々の思考整理」「有料プランとの違い」など、実践的な使い方についても掘り下げていく予定です。
気になるテーマがあれば、ぜひまた覗きにきてくださいね。

コメント